おもてなし
西途さんの紹介
『見栄えの良さばかりにとらわれ、手間を省くために農薬を使用する現代農業。人間にとって都合の悪いものはすべて排除してしまい、味も栄養価も乏しいものに。 今の野菜は化学肥料と農薬付けで、土壌も悪くなり人間に安全なものがなくなってきた。一般の作物は栄養のないものばかり・・・。』 20年以上前、農薬と肥料、除草剤で土壌を悪くしているのに気がつき、植物の持っている力を引き出すことを考えた。 自然を見習い、自然の恵みだけで育てることを始めた。 手本もなく自分で少しづつ積み重ね、たどりついたのがバーク堆肥(たいひ)農法。 バーク堆肥とは、樹木の皮の部分(バーク)を1年以上発酵させて作った土壌改良材。 土中の保肥性・保水性・通気性が高まり農産物の育成に良いとされている。 また、土壌微生物のバランス改善にも繋がり連鎖障害等の発生を抑制する効果もあるとされている。 長年様々な試行錯誤を重ねた結果、 『畑は一切耕さない。水もやらない。虫も殺さない。草も抜かない。そんなことはする必要がない。山を見れば分かるはず。下手に植林なんてした山は問題外。自然の山に学ばないと。』 山から学んだ結果がバーク堆肥農法だという。 |
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『一概にバーク堆肥農法というけど、その土地その土地で土壌や環境が違う。 このままのやり方を他所でやっても、おそらく無理。 ようやく、此処に適してきた。』 と語りながら収穫したばかりのズッキーニを手渡してくれる。 そのまま頬張り「美味しい」との感嘆に、 『それが、本来の味!』自信がなせる業だ。 以前女将が話していた、『春に行くと、キンちゃんの畑だけモンシロチョウがいっぱい飛んでいるの、周りとは違って。蝶にも分かるんやろうね~。』 蝶に分かって人間には分からないはずがない。 |